SECRET CLINIC
5.0(2)
美容医療というと、人はたいてい施術を思い浮かべます。
ウルセラ。
サーマクール。
フィラー。
ボツリヌストキシン。
コラーゲン刺激剤。
患者さんは、やりたいことをすでに決めて来院されることが少なくありません。
「この施術が一番いいと聞きました。」
「友人がとても良い結果でした。」
「オンラインで、施術後にすごくきれいになっていた人を見ました。」
こうした会話は、特にSNSを通じて美容に関する情報がより身近になった今、ますます一般的になっています。
しかし、同じほど注目されることが少ないものが一つあります。
それがカウンセリングです。
私の経験では、カウンセリングは施術全体の中で最も重要な部分であることが多いです。
施術につながるからではありません。
そもそも施術が適切かどうかを決めるからです。
同じ施術を希望して来院される患者さんが2人いても、
一人は大きな効果を得られるかもしれません。
もう一人は、見た目がほとんど変わらない、あるいは場合によっては悪化して帰ることもあります。悩みの根本原因を誤解していた場合です。
患者さんは顔が「たるんで」きたと思っていても、実際にはボリュームの減少が主な原因であることがあります。
別の方は深い笑いじわに意識が向いていても、本当の要因は顔の上部で支える構造が徐々に失われていることかもしれません。
悩みは、必ずしも加齢ではないこともあります。
疲労。
ストレス。
体重の変化。
照明や表情でさえ、人が自分の見た目をどう感じるかに影響します。
だから私は、カウンセリングを始めるときに機器のことを考えることはほとんどありません。
その代わり、もっとシンプルな問いに答えようとします。
「この方は、実際には何を解決したいのか?」
興味深いことに、患者さんが口にする答えは、本当に意味している答えと必ずしも同じではありません。
ある人は、もっとシャープなフェイスラインを求めるかもしれません。
しかし実際に望んでいるのは、もっと自信があるように見えることです。
別の人は、リフティングを希望するかもしれません。
本当に望んでいるのは、「疲れて見える」と言われるのをやめることです。
これはまったく違う会話です。
そして、同じ治療計画になることはほとんどありません。
長年を経て、美容医療は最新技術を選ぶことよりも、目の前にいるその人を理解することのほうが重要だと、ますます確信するようになりました。
施術は30分で終わるかもしれません。
その30分に価値があるかどうかは、カウンセリングが決めます。
だからこそ、クリニックで最も価値のある時間は、施術が始まる前の会話なのかもしれません。