SECRET CLINIC
5.0(50+)
再来院される患者さんから、私はよくこんなご希望を耳にします。
「数年前にこの治療を受けて、すごくよかったんです。もう一度同じことをしてもらえますか?」
もちろん、そういうこともあります。
以前うまくいったなら、もう一度検討してみるのはまったく問題ありません。
でも私は、過去に成功した治療が、今も最適だと自動的には考えません。
なぜなら、今見ている顔は3年前に治療した顔と、まったく同じではないかもしれないからです。
加齢は、決まった一方向にだけ進むものではありません。
肌の弾力は変わります。顔のボリュームも変わります。下顔面の見え方も変化します。肌質の変化がたるみより目立つこともあれば、その逆もあります。
患者さんが気にするポイントそのものが変わることもあります。
数年前は、あごのラインまわりの初期のたるみが主な悩みだったかもしれません。
今でも患者さんはそれを「たるみ」と表現するかもしれませんが、私が顔を見たときに目につくものは違うかもしれません。
もしかすると、今はボリュームの減少のほうが大きいのかもしれません。
あるいは、肌そのものが変化しているのかもしれません。
以前とまったく同じことを繰り返しても、ある程度の改善は得られるかもしれません。ですが、それでは、患者さんが今「老けて見える」と感じている本当の原因には届かないかもしれません。
だからこそ、美容治療を習慣化しすぎることには慎重でいたいのです。
つい、こう考えがちです。
「これは年に1回やっている。」
なじみのある治療には安心感があります。何が起こるか、どんな感覚か、回復はどのようなものかがわかっているからです。
でも私は、繰り返す治療には少なくとも1つの問いが必要だと思います。
もし今日、初めてこの顔を見たとしたら、私はそれでも同じ治療を勧めるだろうか?
私にとっては、治療歴よりもその問いのほうが大切です。
もちろん、過去の治療は重要です。どのように反応したか、何が気に入って、何が気に入らなかったか、その後に肌がどう変化したかを教えてくれるからです。
でも、過去の経緯は次の判断の参考にはなっても、自動的に次を決めるものではありません。
だからこそ、良いアンチエイジング計画は完全に固定されたものであるべきではないと思います。
目指すゴールは変わらなくても──自然に、健康的に、自分らしく見えること──そこへ至る方法は、時とともに変わる必要があるのです。
同じ治療を繰り返すことが、まさに最適な場合もあります。
少し調整することもあります。
そして、まったく別のものを選ぶこともあります。
一度うまくいったからといって、治療計画を習慣にしてしまうべきではありません。
顔は変わり続けます。
治療計画も、それに合わせて変わるべきです。